もりもりです。
猟奇的な事件の連続、見えない犯人像。
恐怖で震える小さな町の住民の不安が最高潮に達したとき・・・
予想もしなかったことが犯人逮捕のきっかけになった!
(出典元:科学では解明できない奇妙な話より)
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連続猟奇殺人事件
1929年、アメリカ・ミシガン州のマウント・モリス周辺地域では、残虐(ざんぎゃく)な猟奇(りょうき)事件が連続して起きていた。
まず、これらの事件の被害者となったのは、まだ幼い5歳の少女だった。
彼女は無惨にも殺害されて、しかもその遺体が茂みに投げ捨てられていたという。
じつに恐ろしい事件だった。
なにしろ、まだあどけなさの残る5歳の可愛らしい女の子を惨殺(ざんさつ)したうえに、その遺体を無造作(むぞうさ)に茂みに投げ捨てるとは、なんとも異常で奇怪な事件だった。
だがこの事件を発端として、さらに恐ろしい事件が起きたのだ。
「うわーっ、墓から女性の死体が掘り返されているぞ!」
「おいっ、見ろよ。死体がバラバラだぞ」
次に起きたのは、墓から掘り出された女性の死がいが、残酷にもバラバラにされるという異常な事件だった。
わざわざ女性の死体を墓から掘り起こすだけでなく、さらにその死体をバラバラにするとは、じつに奇怪な事件だ。
このように犯人の異常性を物語る事件が、立て続けに起こったので、さすがにマウント・モリス周辺の住民たちは、この得体の知れぬ残虐な正体不明の犯人におびえていた。
「ひどいものだ、これはまるで悪魔のしわざだ」
住民たちはこういって、残虐な犯人の正体を恐れていた。
すると今度は、暗がりで怪しい男から声をかけられたという子どもたちが、次々と出てきた。
「こわかった、変な人が私を呼んだの」
子どもたちの話では、どうも犯人は子どもを狙っているらしい。
こうした事態に犯人への恐怖感はいっそう増していた。
そこでこの事態を憂慮(ゆうりょ)した警察では、なんとか犯人を逮捕しようと考えて、おとり捜査試みた。
「いいかっ、おとり捜査でかならず犯人を捕まえるのだ!」
犯人逮捕に意気込む警察は、子どもの服を身に着けたおとり捜査で、犯人をおびき出そうとした。
しかしどうも犯人に警戒されたようで、なかなか思うような成果はあがらなかったのだ。
「おかしいな、どうも犯人にバレたようだ」
警察はこう言って残念がった。
しだいに恐怖感をつのらせてきた住民たちは、こうした事態にいら立ち、ついにがまんできなくなった。
「まったく、早く犯人を捕まえてくれよ」
「そうだ、もうビクビクして暮らすのはたくさんだ」
「こうなれば、我々で犯人を捕まえるしかない」
住民はこう言って、自らで立ち上がって自警団(じけいだん)を結成しようとした。
だがこのとき、血気にはやる住民たちを、ゆっくりとなだめた人物がいた。
「まあ、みんな待ちなさい。あまり焦(あせ)ってはいけない」
それはこの町の名士である、アドルフ・ホテリング知事だった。
彼は信仰心も厚く、みんなから尊敬されていた。
しかも彼は、今度教会の長老に昇格するような立派な立場の人物だったのだ。
こうして彼になだめられたので、とりあえず住民たちは自警団を結成することを思いとどまった。
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正義の仮面をつけた悪魔
ところがそんなある日、次期知事とされて、ホテリングの役職を引き継ぐことになっていた、ハロルド・ロスリッジは、じつに変な夢を見た。
小さな女の子が惨殺される夢である。
しかも彼は夢の中で、その残虐な犯人の顔をはっきりと見ていた。
彼は、あわてて飛び起きて、今見たばかりの夢の出来事を妻に語った。
「驚いたよ、夢に出てきた猟奇事件の犯人はあのホテリングだった。
まさか実際の犯人も・・・・・・!」
「ええっ!まさか、それは本当なの。ハロルド」
妻も、さすがに信じられない様子だった。
しかし、こうしてロスリッジの見た夢がきっかけとなり、その後ホテリングは警察にマークされることになった。
その後、ホテリングの車と犯行に使われた車が一致した。
こうした証拠から、ついにホテリングは逮捕された。
この知らせを聞いて、住民たちは大変な衝撃を受けた。
なにしろホテリングは、町の名士であり、しかも知事で、次期教会の長老に昇格する予定の人物だったからだ。
その彼が、連続猟奇殺人事件の犯人だったとは、まさに驚きの出来事で、この意外な事実は誰もが信じられなかった。
こうしてついに、残虐な連続猟奇殺人事件は意外な結末で幕を閉じた。
それにしても不思議なもので、もしロスリッジの夢がなければ、この残虐な事件は恐らく迷宮入りであっただろう。
このように、人間の持つ霊感や予知能力には、じつに不思議なパワーは秘められている。
そして現在アメリカなどでは、実際にこうした超能力者の協力により、事件を解決している例もあるのだ。
例えば超能力者が、自分の持つ不思議な霊感や予知能力などを生かして犯人を捜しだし、見事に事件解決に役立てる場合もある。
そういう意味では、今後はもっと、人間が持つ不思議な霊感とか予知能力を有効に使う方法もあるのではないか。
そうすれば、例えば迷宮入りとなった事件でも、もっと早く簡単に、犯人を捜し出すことができるようになるかもしれない。
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まとめ
夢のお告げなんてあるわけないと信じない人もいるでしょう。
しかし、世の中には不思議な出来事などたくさんあります。
お告げで命拾いをした人もいます。
今日も読んでくれてありがとうございました。