もりもりです。
天国から突然の電話のベルが?
愛する人を失った悲しみ。
残された家族が心配。
もう一度、会いたい!
お互いの気持ちが奇跡を起こした。
アメリカ・オクラホマ州で、農業を営むディブ・ハンソン氏たちに起きた不思議な出来事です。
突然の電話のベル。
事故にあった2人の居場所を知らせる電話だ。
でもいったい誰がどこから……?
(出典元:科学では解明できない奇妙な話より)
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悲しい知らせ
ある日、突然の不幸がハンソン氏を襲った。
悲しいことに彼は、愛する妻と大事な一人息子のスティーブを自動車の事故で亡くしてしまったのだ。
一時は悲しみに暮れた彼であったが、悲しんでばかりもいられないと、やがて彼は悲しみの中から立ち直った。
その後、彼は学生のアルバイトを雇(やと)い、忙しい農事に追われて、なんとか2人を失った悲しみを忘れようと頑張っていた。
そうしているうちに、彼が雇ったアルバイトの学生であるアンディとメアリー(仮名)が仲良くなり、やがて結婚をすることになった。
ハンソン氏は、これはおめでたいと喜んで、アンディとメアリーの祝福パーティーを開くことにしたのだ。
そこでふたりは、いったん親元に帰って準備を整えて、その後、ふたたびこの地に戻り、ハンソン家での祝福パーティーに出る予定になっていた。
やがて親元から帰ったアンディとメアリーは、さっそくハンソン家のパーティーに向けて、車を飛ばしていた。
「急がないと、ハンソンさんのパーティーに遅れてしまう」
ところが、急いでいた彼らに思わぬアクシデントが起きた。
もう数キロでハンソン家という山道で、ハンドルを切りそこねて車が反転し、思わぬ事故になってしまったのだ。
奇妙な電話
事故から1時間ほどして、アンディの方はなんとか意識を取り戻した。
しかし足を車に挟(はさ)まれており、身動きがとれないような状態だった。
そしてメアリーの方は、意識不明のままだった。
しかもこのふたりが事故に遭(あ)ったグレースリープの北の山道は、めったに自動車が通ることもなく、このままではふたりはまさに絶体絶命だった。
さてそのころ、ハンソン家ではすでに多くの友人たちが集まって、パーティーの準備が着々と進められていた。
「どうだいみんな、そろそろ準備はできたかな。それにしてもふたりは遅いな、まだこないのかな?」
彼らはしだいに、なかなかやってこないふたりのことを心配し始めていた。
ちょうどそのとき、突然パーティー会場が真っ暗になった。どうやらハンソン家の電気のブレーカーが、落ちたようだった。
「おい、電気のブレーカーが落ちたようだ。早くブレーカーのスイッチを入れてくれよ」
そこですぐさま友人たちが、家の外にあるブレーカーのスイッチを入れ直した。
すると、電気がつくと同時に、急に家の電話が鳴った。
「ジリリリン、ジリリリン」
友人たちはアンディとメアリーからの電話だと思い、さっそく受話器を取った。
「はい、もしもし」
しかし電話をかけてきたのは、可愛い男の子の声だった。
「パパ、ぼく、スティーブ。見つけたよ、グレースリープの北の山道にいたよ」
なんとその声の主は、亡くなった一人息子のスティーブだった。
そんなこととも知らず、電話を受けた友人は、さっそくその場所をハンソン氏に伝えて、すぐに数人がその現場に駆けつけたのだ。
「おい、ここにいたぞ!ふたりとも大丈夫か、助けにきたぞ」
こうしてふたりは、まさに事故で倒れて危機一髪のところを、幸運にも友人たちに発見されて助け出された。
医師の話では、もう少し救出が遅ければ、メアリーの方は意識不明で命が危なかったというから、本当に運がよかったのだ。
これは単なる偶然か?
さてこうして、なんとかふたりは助かり、友人たちはハンソン家に戻った。
そこでハンソン氏は誰がこの事態を知って教えてくれたのかを友人たちに聞いてみた。
すると、受話器を取った友人が答えた。
「それはスティーブ君のおかげさ、彼が私にその場所を教えてくれたんだよ」
その言葉を聞いて、ハンソン氏は驚いた。
「なんと息子のスティーブからですと!そんなはずはない。私の息子はもう2か月も前に死んでいるのですよ」
このハンソン氏の言葉を聞いて、今度は友人たちが驚いた。
「なんですって、そんなバカな!では私の受けた電話は、いったい誰からだったのか?」
これはなんと不思議な出来事だろうか。まさか亡くなったハンソン氏の息子のスティーブが、ふたりの危険を知って、わざわざ天国から電話をしてきたとでもいうのか。
なにしろ電話の内容は、見事に事故の現場を示していたのだから。さしもの友人たちも、この不思議な出来事には背筋がゾッとなり、思わず神の奇跡を感じさせられた。
しかしその後、その不思議な電話の正体がわかった。
その電話は、じつは留守番電話だったのだ。
それは3か月前に、飼い犬を探しに出かけた息子のスティーブ君が、飼い犬を見つけたときにかけてきた電話の録音だった。
じつは、そのときの録音テープがまだ残っており、ちょうど電気のブレーカーを直したときに、偶然にも再生されたことがわかったのだ。
しかしそれにしても、これで電話の謎が解けたとしても、なぜこうタイミングよく停電になったのか。また、ちょうどブレーカーを上げた途端に流れた録音テープからの内容が、なぜこうも見事に事故現場を伝えていたのか。
これはよく考えてみると、あまりにできすぎていると思われるような、なんとも不思議な偶然の一致であろう。
さてこの事件以来、ハンソン氏は自分の息子が天国で、自分たちのことを見守っていてくれると確信したそうだ。
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最後に
突然の停電。
ブレーカーを直すと、息子の留守番電話の再生テープが流れる。
それも事故現場を教えるような内容。
これほどの偶然が一度に起こるのは奇跡です。
やはり、天国の息子からの電話だったのでしょうか。
今日も読んでくれてありがとうございました。