もりもりです。
夫が殺害されるという衝撃的でリアルな悪夢にうなされて妻は目が覚めた!
その夢の中の出来事が現実のものとなってしまうのか?
(出典元:科学では解明できない奇妙な話より)
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気がかりな夢
アメリカのインディアナポリスに住んでいたシリア・アマーさんは、靴店を営んでいる夫ジョーと一人娘のオスカーとの3人家族で、決して豊ではないがそれでも幸せな生活を送っていた。
1962年の夏、シリアさんはついうとうと昼寝をしているときに、とんでもない恐ろしい夢を見てしまった。
それは彼女の夫ジョーが見知らぬ男と口論のすえに、その男にハンマーで殴り殺されるという非常にショッキングな内容の悪夢であった。
しかもその夢は妙にリアルであり、なぜか彼女にはその犯行の様子がよく見えていたのだ。
「キャー誰か助けて!私の夫が殺される」
彼女は驚いて、あわてて悪夢から目覚めて飛び起きた。
「ああ、びっくりした。今のは夢だったのね」
シリアはホッとひと安心した。
「それにしても、いやに恐ろしい夢だったわ。いったい私はどうして、夫が殺される夢なんか見たのかしら」
彼女はこう思いながら時計を見た。すると、もうとっくに昼休みを過ぎた時間になっていた。
いつもシリアの夫のジョーは、昼になると家で昼食を食べるために、仕事場から家に戻るのが日課だった。
しかし今日はどうしたわけか、彼がお昼になってもなかなか家に戻ってこないので、彼女は待ちくたびれて眠ってしまった。
そして不吉な夢を見たのだった。
「どうもおかしいわ。なぜ今日はジョーは戻らないのかしら。もう昼休みの時間はとっくに過ぎているのに」
シリアはさっきの夢のことが気にかかり、なんとなく嫌な予感に襲われた。
そこで心配になった彼女は、ちょっと夫の仕事場へよってみることにした。
「ひょっとして、ジョーに何かあったのでは?まさか、私にたんなる思い込みであればいいのだけれど」
現実となった悪夢
こうして夏の暑い午後、シリアは家にを出て夫の仕事場へと向かった。
ところが彼女が夫の作業場に着いてみると、あまりに衝撃的な様子の彼女は驚いた。
彼女の悪い予感は的中していたのだ。
彼女の夫のジョーは、靴を修理するカウンターの後ろに、手を縛られたまま倒れていた。
そして見るも無残に、頭を殴られて血を流していた。
「キャーッ、あなた!いったいどうしたの」
シリアは驚いて夫のジョーを抱き上げたが、彼はすでに息絶えていた。
「ああなんてことなの!まるでさっきの夢の通りだわ。まさか本当に夫が殺されていただなんて」
彼女は夫の変わり果てた姿に、動揺して泣き叫んだ。
それはまるで、彼女が夢で見た光景と同じだった。
そして彼のそばには、血のついたハンマーが転がっていた。
まさに彼女の夢と同じように、彼は何者かによって、ハンマーで殴られて殺されていたのだ。
しかも彼の仕事場を見渡すと、カウンターからその日の売上金がなくなっており、また彼の財布の金もなくなっていた。
「これはあきらかに、金目当ての犯行だわ」
現場の様子から、彼女はそう直感したのだ。
それにしても、先ほどの悪夢とこの無残な現実との偶然の一致には、さすがに彼女自身も驚きを隠せなかった。
「まだ信じられないけど、でもあれは正夢だったのね。すると犯人は、あの夢に出てきた男に間違いないわ」
そこでシリアは、夢の中で犯行を行った男を思い出した。
それは彼女の夫をハンマーで殴った憎き男であり、彼女はその男の特徴をよく覚えていた。
それはたしかに彼女の夢の中で見た犯行であるが、これが正夢であり現実となった以上、恐らくはその男が犯人に違いないと考えたのだった。
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犯人逮捕の決め手
さてその後、警察がきてシリアの夫、ジョーの遺体の調査が始まった。
そこでシリアは警察官に向かって、懸命(けんめい)に夢で見た通りに犯行が起きたことを伝えた。
さらに彼女は、夢で見た通りの犯人像を伝えた。
さすがに警察官も、最初は彼女の夢物語として、まったく取り合おうとしてくれなかった。
しかし彼女のあまりに懸命な様子に、やがてしぶしぶながら彼女の話の通りに人相を書き留めて、犯人捜査の手配をしてくれたのだった。
警察官もこの気の毒な未亡人に同情してくれて、取りあえずは彼女の話を聞いてくれたのだ。
ところがこの情報がもとで、意外にも真犯人が逮捕されることになった。
じつはその後、警察が捜査を続けていると、意外にもシリアの夢の話とそっくりな男が見つかったのだ。
それはウイリアム・エドモンズという男であり、シリアの話と似たような年格好で、同じような服装をして、さらに近くの飲み屋のトイレで血を洗い流しているとところを目撃されていた。
その男は、近くに潜伏しているところを発見されて、すぐに警察に逮捕されたのだった。
「ああよかった。犯人は私の夢と同じ姿だったわ。やはりあの夢は正夢だったのね。恐らく夫のジョーが、身の危険を知らせたのだわ」
シリアはこう言って、真犯人が逮捕されたことを喜んだ。
ところが捕まった犯人は、この事件の犯行を否定するばかりだった。
こうなると、さすがに事件の解決は難航しそうだと思われた。
なにしろ被害者のジョーはすでに亡くなっており、実際の犯行の様子もわからず証拠が不十分であり、犯行の決め手となる目撃者もいなかったのだ。
また犯人の弁護士側は、ウイリアム・エドモンズは犯行当時麻薬を常習しており記憶がないと主張したのだ。
しかしここで、シリアの夢の話が役立った。
もちろん彼女の話は正式な証拠とはされなかったが、しかし参考として供述書にまとめられて、裁判にも提出されたのだ。
そして犯行の時間、殺害の様子などを断定する時に、おおいに効力を発揮したのだった。
こうして彼女の夢が役立ち、この事件は無事に解決された。
もしも彼女の情報がなかったら、この事件は迷宮入りしていたかもしれない。
さてこの事件で、シリアが離れた場所にいる夫のジョーの危機を察知した超能力は、事件とほぼ同時期だったことから、おそらく千里眼や遠隔透視のようなものだったと思われる。
またこのとき、夫のジョーは身の危険を感じており、それをなんとかシリアに知らせたかったのかもしれない。
そしてシリアは、こうした夫の危険を察知したのであろう。
やはり夫婦間の愛の力とは、じつに偉大なものである。
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まとめ
夢の中で見たことが現実となって現れることがあります。
正夢です。
なぜそんなことが起きるのか?
人間にも動物と同じように不思議な能力が備わっているのでしょうね。
ただ、ほとんどの人は自由に使えないだけで。
今日も読んでくれてありがとうございました。